q19’s diary

日本語教育能力検定試験、エスペラント検定、HSKなどに言及するblogです。

『検定簿記講義1級商業簿記・会計学下巻』を読んだ。

2022年度版を読みました:

本書が含む内容

第1章 金融商品会計
第2章 外貨換算会計
第3章 退職給付会計
第4章 リース会計
第5章 減損会計
第6章 会計上の変更および誤謬の訂正
第7章 本支店会計
第8章 企業結合・事業分離会計
第9章 連結会計

読んだ感想

  • 上巻と比べて馴染みのない内容が多く、難しかった。
  • 外貨換算会計、リース会計、企業結合・事業分離会計、とにかく暗記なのだが、会計処理の方法自体は合理的で納得感があると思った。
  • メインディッシュは連結会計で、上下巻で最長の章。ダウンストリームとアップストリームの対比を繰り返し意識させられた。
  • 実際の簿記1級の過去問が付録されているので解いてみたが、普通に上巻の内容を忘れていてアカンなと思った。

『検定簿記講義1級商業簿記・会計学上巻』を読んだ。

2022年度版を読みました:

本書が含む内容

第1章 会計の意義と役割
第2章 会計公準会計基準
第3章 資産会計
第4章 負債会計
第5章 純資産会計
第6章 損益会計
第7章 収益認識①:基本概念
第8章 収益認識②:個別論点
第9章 税効果会計
第10章 財務諸表

読んだ感想

  • 第3章(資産会計)の例題3-9で圧縮記帳に関連する仕訳を積立金方式で行うが、第9章(税効果会計)で導入・学習する繰延税金負債法人税等調整額が登場するので、初見では理解が困難だった。

    • 税効果会計は2級の範囲に(最近)なったらしいので、最近2級に合格した方にとっては支障がない模様。
  • 第5章(純資産会計)が疎い分野なので、暗記する必要を感じた。たとえば、

    • 資本剰余金・利益剰余金は、それぞれX準備金・その他X剰余金に分解できる話や、
    • 配当を行う際のX準備金の計上ルール。
  • 第10章(財務諸表)ではがっつりBS・PL・CF計算書を作らされた。実際的な取引一つ一つに対し、適切な仕訳を切り返せるようになりたいと思った。

合格するためにや(らなか)ったこと・後編[日本語教育能力検定試験]

(前編の続きです)

2. やらなかったこと

続いて、やらなかったことを思いついた順に列挙してみます。

  • 対策講座を受講すること

    • この試験に限りませんが、合格に必要な情報はほとんど無料でネットで手に入る時代になりました。合格に必要な知識も赤本で十分カバーできます(満点をとりたかったら赤本では不十分ですが)。
    • 私は元々毎日勉強する習慣があったのでたまたま不要でしたが、お金を払って対策講座を受講することでモチベーションが向上、あるいは維持されるのは事実だと思います。
  • 問題集に手を出すこと

    • 過去問こそ最高の問題集です。質が高いのか低いのか分からない問題に時間を割くのは時間の無駄だと割り切りました。
  • 用語集に手を出すこと

    • 用語の意味はググれば出てきました。
  • 複数の参考書に手を出すこと

    • 赤本たった一冊を理解するのも難しいので、赤本以外の参考書に手が出ませんでした。
    • ここで申し上げたいのは、参考書は一冊あれば十分、ということです。赤本以外の参考書を一冊でも持っているなら、赤本は不要でしょう。
    • 日本語文法そのものは面白いので、文法解説書の類は受かってから読めばいいと思いました。

  • 記述式(試験III問題17)の対策をすること

    • 完全に独学自習だったため、サポートしてくれる先生も受験生の学友もいませんから、添削してくれる環境がありません。採点基準も分からないので、記述式は最初から対策を諦めました。
    • その分、マーク式の対策に時間を割けたし、マーク式の対策を通じて得た知識を適当に散りばめてそれっぽく記述式の解答欄を埋められるようになりました。
  • 太古の過去問に手を出すこと

    • 直近5ヶ年でお腹いっぱいでした。
    • 財力と記憶力に自信のある方は10ヶ年でも15ヶ年でも購入して暗記すればいいと思います。マーク式だけで200点とれるようになるのでは。
  • 赤本を精読したり、章末問題をやりこんだりすること

    • さらりと一読、で済ますことで、出題されそうにないセクションで時間を浪費せずに済みました。
    • 章末問題はマーク式ではない問題も少なくないです。全部答えられるようにしたら相当力がつきそうですが、そこまでしなくても過去問さえ暗記すれば合格にありつけます。
    • むしろ、赤本の精読や章末問題に時間をとられ、過去問の暗記がおろそかになるほうがまずいと考えました(況や謎の問題集、謎の用語集で消耗する状況をや)。
  • 紙媒体の赤本を買うこと

    • おすすめの参考書として多くの方が赤本を筆頭に挙げるのですが、私の見た限りどの方も紙媒体の赤本の画像や映像をその紹介に使用していた点が興味深かったです。実物を見たことはないのですが、そこそこ大きくて重そうな書籍なので、もし紙媒体で購入していたら早々に読むのを諦め、本試験の受験も諦めていたかもしれません。
    • 私は電子書籍版を購入しました。言うまでもなく紙媒体よりも持ち歩きやすく、iPhoneiPadでいつでもどこでもすぐに開けるほか、私にとっては電子書籍のほうが読みやすく、書き込みやすく、情報の検索も容易なので、電子書籍と言う要件は学習効率向上に寄与したと思います。

あとがき

書きながらしみじみ感じましたが、日本語教師として正しい知識を貪欲に吸収したい人と、成長とかどうでもよくて手っ取り早く合格したい人とで、勉強法が大きく異なります。私の勉強法は共感を得にくいかもしれません。

勉強法は人それぞれ、という身も蓋もない結論でまとめることになんとなく抵抗があるので、一応過去問5ヶ年暗記すれば受かる、という事実だけは主張しておき、学習の目安、勉強法模索の一助となることを願います。

ご参考

(230108追記)

(おわり)

合格するためにや(らなか)ったこと・前編[日本語教育能力検定試験]

概要

日本語教育能力検定試験に合格するために

  1. やったこと
  2. やらなかったこと

を挙げます。

まえがき

日本語教育能力検定試験の結果が発送された12.23friから本blogのアクセス数が急増しており、日本語教育能力検定試験に興味のある方が一定数いらっしゃることを実感しました。

同時に、週明け月曜から続々とネット上に合格報告、合格体験記が書き込まれ、試験に関係する動画投稿やlive配信も俄かに増えました。

それらのコンテンツを鑑賞する中で、今まで知らなかった試験対策法・勉強法を(今更ながら)多く知り、かつ、どうやら試験対策の定番といえる書籍や勉強法が存在することを(本当にお恥ずかしながら今更)なんとなく認識しました。

また、ネットで流布しているそれらの試験対策法・勉強法と私の勉強法との間に、同じ部分と異なる部分があることに気づいたので、これらを抽出し、

  1. やったこと
  2. やらなかったこと

としてまとめようと思います。

1. やったこと

合格するためにやったことは以下の2つだけです:

  • 赤本を一読
  • 過去問を丸暗記

それぞれについて説明を補足します。

赤本を一読

赤本です:

ここでいう“赤本を一読”は、前回の投稿で書いたとおり極めて雑な一読でして、内容の理解が目的というよりは、のちのちの情報検索・暗記を捗らせるためのウォーミングアップのような役割です。

ネットを見ていても、多くの方がこの赤本を紹介しているので、赤本は本試験対策必携のバイブル的な定番のようです。 たまたまこの本を選んだのはラッキーでした。

過去問を丸暗記

過去問です:

直近5ヶ年を以下の順序で解き、間違えた問題を暗記しました:

大事なのは暗記することです。理解することではありません。

勉強法のバックボーン

(ちょっと過激なことを言いますが、真に受けないでください)

私が実行した勉強法は、端的に言えば、過去問で出たことのある問題さえ解ければ合格できる、という信念に基づいています。

誇張して言えば、過去問で出たことのない問題はどうせみんな解けないので、差がつかない、解けないでいい、とさえ思います。

出たことない問題、今後出るか出ないか分からない問題に時間を使うくらいなら、どんどん過去問を暗記したほうが効率がいいと信じています。

この勉強法なら、赤本一読に1、2週間、過去問丸暗記に1、2ヶ月かかっても、高々3ヶ月弱で合格できる認識です。

日本語教育とは全く関係のない業界で働いていて、無論日本語教師でもない私は、本試験に受かりさえすればよかったので、合格することだけを考えて過去問丸暗記に集中できました。

一方で、本試験を通じて日本語教師としての研鑽を積みたいのであれば、過去問の丸暗記に留まらず、理論的背景の理解に時間を割いた方がいいのかもしれません(もっとも、赤本に書いてある内容をしっかり理解するのに何年かかるか知りませんが)。

(後編に続く)

日本語教育能力検定試験に合格した。

Titleの通り、合格していました。

封筒に合格と書いてあるので、開封前に合否が分かる。

どうやって勉強したか

以下の手順で攻略しました:

  1. 赤本を一読
  2. 過去問を丸暗記

各フェーズについて説明を加えます。

1. 赤本を一読

赤本です:

このフェーズの目的は、試験範囲のざっくりとした把握です。

試験範囲をざっくりと把握することで、2. のフェーズで分からない問題にあたった際に、必要な知識を検索しやすくなります。

このフェーズで知識を精緻に、あるいは網羅的に定着させる必要はございません。

分からない内容は軽く読み流すし、章末問題も無理して全部取り組みません。

このフェーズは1、2週間程度で軽く流すものです。

2. 過去問を丸暗記

上述の1. のフェーズで軽く赤本を読み流した状態でいきなり過去問の暗記に取り組みます。 過去問を最新年度の先頭からどんどん解きます。

5問程度解いたらすぐ採点をして、間違えた問題だけ赤本やgoogle検索を使って正解するのに必要な知識を抽出します。

私の場合は必要な知識が書いてある赤本の箇所をマーカーで塗りました。

ある年度のマーク式総合の自己採点が済んだら、その年度の得点分布をもとに、合格最低点(の推定値)を算出しました(たとえばこんな感じ)。

上記を3、4年分の過去問に対して実行した結果、次のような感触を得ました:

  • 同じ論点や同じ知識が繰り返し出題されている。
    • たとえば、音声学の問題はコスパがよくて、ひとたび調音法や調音点を暗記してしまえば大量の得点にありつける。
  • 繰り返し出題される論点や知識だけ抑えれば合格ラインに十分届く。

また、指導者がおらず独学だったので、採点ができない記述式の問題は対策を放棄し、マーク式の問題の対策に集中しました。

マーク式の問題の対策で得た知識を羅列すれば一応記述は書ける、(平均-標準偏差)くらいの点数はとれると思ったからです。

結果

合格しました。

金曜に結果発送だそうですが、届いたのは月曜の昼頃(?)でした。

点数は開示されませんでした(不合格者には開示するそうです)。

公式解答は開示されたので、改めて自己採点をした結果、マーク式総合が 80 + 35 + 70 = 185 / 220 でした。

完走した感想

  • 日本語教育の経験もノウハウも無く、教育法まわりが苦手でした。(学校文法ではない)日本語教育の文法に慣れ親しんでおらず、タ形とかIグループとか言われてもあまりピンと来ない状態です。
  • 一方、学校文法、心理学、言語学、語学、音声学にはかなり興味を惹かれたのでスイスイ吸収できて、得点源になりました。
  • 中学受験や大学受験の現代文の読解問題の要領で、問題文から読み取れる情報だけで論理的・常識的に解ける、或いは消去法で正答が絞られてしまう問題がそこそこの割合を占めていて、率直に言えばそれだけでほぼ受かってしまう感じがしました。
  • 今年度は合格率が30%超で、過去最高だったそうです(?)
    • ネットを見ていてもみんな受かったように見えます。ラッキーな年度にたまたま受験できて、運がよかったです。

解答速報と公式解答の相違点[日本語教育能力検定試験]

令和4年度日本語教育能力検定試験について、10月に解答速報自己採点を行いましたが、昨日公開された公式解答でもう一度自己採点を行いました。

解答速報と公式解答の相違点は以下:

試験 問題 解答速報 公式解答
I 3B(9) 4 3
I 10(3) 2 1
II 3(1) c a
III 5(4) 2 4

Duolingo の Esperanto course の Level 2 trophy を獲得した。

Titleの通りです。

Esperantoをはじめてから丸2年経とうとしています。 使い道がないのによく2年も続いているなあ、と自分でも感心します。 何かちょうどいいゴールはないものでしょうか。